目次
岩手県の交通事故専門弁護士 サービス対応地域
このページでは、岩手県の下記市町村での交通事故に対応する弁護士事務所を掲載しています。交通事故への実際の対応については、各弁護士事務所へご確認ください。
安代町 | 葛巻町 | 野田村 |
安代町 | 九戸村 | 八幡平市 |
胆沢町 | 衣川村 | 花泉町 |
石鳥谷町 | 沢内村 | 花巻市 |
一関市 | 三陸町 | 東山町 |
一戸町 | 雫石町 | 平泉町 |
岩泉町 | 紫波町 | 洋野町 |
岩手町 | 浄法寺町 | 福岡町 |
江刺市 | 住田町 | 藤沢町 |
江釣子村 | 千厩町 | 普代村 |
奥州市 | 滝沢村 | 前沢町 |
大槌町 | 種市町 | 松尾村 |
大野村 | 田野畑村 | 水沢市 |
大迫町 | 玉山村 | 宮古市 |
大船渡市 | 田老町 | 宮守村 |
金ケ崎町 | 大東町 | 室根村 |
釜石市 | 東和町 | 盛岡市 |
軽米町 | 遠野市 | 矢巾町 |
川井村 | 都南村 | 山形村 |
川崎村 | 新里村 | 山田町 |
北上市 | 西根町 | 湯田町 |
金田一村 | 西和賀町 | 陸前高田市 |
久慈市 | 二戸市 | 和賀町 |
岩手県で交通事故の弁護士をお探しの方へ
岩手県の交通事故センターに寄せられる法律相談は減少しています
東北弁護士会連合会(東北弁連)に属する岩手弁護士会では、無料法律相談の普及に力を入れており、交通事故に関する法律相談に関しては、交通事故センターを中心に対応しています。交通事故センターでは無料で法律相談を実施していますが、2013年には118件の相談が寄せられました。翌年の2014年には106件に減少しており、同じ東北弁連に属する弁護士会のなかでは青森県の84件の次に少ない相談件数となっています。東北地方で最も多いのは仙台弁護士会の1,297件です。
岩手県の法律相談件数は東北地方で最少
日弁連の「弁護士白書」によると、岩手県における有料の法律相談件数は増加傾向にあり、2013年に53件だったものが2014年には64件まで増しています。しかしながら、この件数は東北地方で最少となります。また、無料法律相談の総数を調査すると、こちらも3,125件から3,195件まで増えていました。同じ東北弁連に属する他県の弁護士会の実績をみると、仙台弁護士会9,827件、福島県弁護士会3,501件、山形県弁護士会4,802件、秋田弁護士会3,815件、青森県5,419件となっているため、無料相談の件数に関しても有料のものと同様に東北地方で最少となっています。
岩手県は法律相談の件数が増えている状況にありますが、県民のニーズに応えることができる環境は整っているのでしょうか。「弁護士白書」のデータから岩手県内で活動する弁護士の人数を調査しました。岩手県の人口1万人当たりの弁護士数は0.79人(2014年時点)でした。東北地方は宮城県の1.85人のほかは、青森県0.89人、山形県0.83人、秋田県0.73人、福島県0.96人など人口1万人当たり1人以下の県ばかりで、弁護士数という観点でみると恵まれない状況が続いています。岩手県においては法律相談の件数が増えているため、弁護士数を増やすための対策が望まれます。
岩手県の県民生活センターでは、交通事故相談員が交通事故に関する相談に応じています。相談できる内容は、損害賠償について・示談の進め方・過失の程度・自賠責保険についてなどです。面接相談、電話による相談のほか、県内の様々な地域で巡回相談も実施しています。また、原則として毎週水曜日には弁護士による法律相談を実施しています。以下の場所など県内各所で巡回相談を行っていますが、開催日については岩手県のホームページなどでご確認ください。事前予約に関しては、岩手県立県民生活センター:電話019-624-2244(交通事故相談専用)まで。
開催場所(一部紹介) | 電話番号 |
---|---|
八幡平市役所本庁 | 0195-74-2111 |
奥州市役所生活環境課 | 0197-24-2111 |
花巻市市民生活総合相談センター | 0198-24-2111 |
岩手弁護士会は法律相談の普及に努めています
岩手弁護士会では、県民の暮らしに役立てるよう法律相談を県内各所で実施しています。盛岡法律相談センター、北上・花巻法律相談センターなど弁護士会が運営する法律相談センターのほか、県・市町村・公共機関での相談も可能です。開催日などの詳しい情報はそれぞれの窓口にお問合わせください。
相談窓口 | 回数・時間 | 問い合わせ先 |
---|---|---|
久慈市無料法律相談 | 月2回10:30~15:30 | 0194-52-2111 |
二戸市無料法律相談 | 月2回10:00~15:00 | 0195-23-3111 |
宮古市無料法律相談 | 月5回10:00~15:00 | 0193-62-2111 |
釜石市無料法律相談 | 月2回11:00~16:00 | 0193-22-2111 |
遠野市無料法律相談 | 月2回10:00~15:00 | 0198-62-4411 |
会員数(2015年3月31日現在)
弁護士 | 102人 |
弁護士法人会員 | 69法人 |
外国特別会員 | 1人 |
岩手県の交通事故の加害者・被害者事情
交通事故による死者数が増えている岩手県
岩手県警察本部交通部交通企画課が発表した「平成27年中交通事故発生状況」によると、岩手県内では年間2,560件の交通事故(人身事故)が発生しました。前年比は-152件となります。負傷者数に関しては3,220人でこちらも前年より減少し、204人となっています。一方で、平成27年の交通事故による死者数は80人にまで増加し、前年比は+16人という結果となっています。岩手県の交通事故発生件数は東北地方のなかでは秋田県(2,151件)に次ぐ2番目に少ない件数ですが、死者数に関しては、宮城県66人、青森県40人、秋田県38人、山形県57人、福島県77人であるため、残念ながら岩手県がワースト1位となっています。
岩手県では交通事故の発生件数は減少していますが、この10年間の推移を調べてみました。以下の表のとおり平成18年には年間5,416件の交通事故が発生していましたが、10年後の平成27年には年間2,560件にまで減少することが出来ています。負傷者数に関しても比例して半減しており、交通安全対策が効果を上げていることがわかります。
年度 | 発生件数 | 負傷者数 |
平成18年 | 5,416 | 6,753 |
平成19年 | 5,369 | 6,713 |
平成20年 | 4,458 | 5,553 |
平成21年 | 4,390 | 5,403 |
平成22年 | 4,097 | 5,125 |
平成23年 | 3,746 | 4,616 |
平成24年 | 3,408 | 4,269 |
平成25年 | 3,058 | 3,837 |
平成26年 | 2,712 | 3,424 |
平成27年 | 2,560 | 3,220 |
岩手県警察の統計データ「平成27年交通事故発生状況」においてこの年に県内で発生した交通事故による死者数の推移を調査すると、以下の表のように10年前の平成18年よりも増えてしまっていました。この10年間で最も死者数が多かったのは平成19年の98人ですが、年度ごとに増減を繰り返している状況にあり、交通事故の発生件数は半減しているにも関わらず死者数は増加しているということは、憂慮すべき事態と考えます。
年度 | 死者数 |
---|---|
平成18年 | 76人 |
平成19年 | 98人 |
平成20年 | 69人 |
平成21年 | 81人 |
平成22年 | 67人 |
平成23年 | 66人 |
平成24年 | 83人 |
平成25年 | 72人 |
平成26年 | 64人 |
平成27年 | 80人 |
岩手県の交通事故 発生状況
岩手県における平成27年中の交通事故発生件数は2,560件と東北地方で2番目に少ない件数ですが、死者数に関しては都道府県別でワースト19位となっており、全国平均を上回っています。また、交通事故発生件数、負傷者数はこの10年間で半減しているにも関わらず死者数に関しては増加している状況です。続いて、岩手県の交通事故発生状況を詳しく調査していきます。
岩手県の交通事故の実態
平成27年には県内で発生した交通事故を分類別にまとめたデータから、交通事故の実態を調査して行きます。路線別に分類したデータによると、人身事故は市町村道が985件と最も多く、全体の38.5%を占めています。一方、死亡事故に関しては国道が最も多く、33件で43.3%となっています。事故の類型別データでは、人身事故は車両相互事故の追突事故が最も多く、全体の37%を占める947件です。死亡事故については人対車両の事故で道路横断中が最多で24件となっています。人対車両の事故は人身事故、死亡事故のいずれにおいても増加しており、前年よりも被害者が増えてしまっています。また一方では、車両単独の死亡事故も増加しており、工作物衝突、路外逸脱など前年より6件増となります。
岩手県で発生した死亡事故を類型別に整理すると、全死亡事故のうち人対車両が47.4%、車両相互が28.9%、車単独が21.1%、列車が2.6%という割合になります。列車事故は残念ながら前年より増え、2件の死亡事故が発生しています。
高齢者の死亡事故が多い岩手県
岩手県で平成27年中に発生した人身事故による死傷者を年齢別にみると、負傷者は65歳以上の高齢者が最多で608人となっています。続いては、30歳代の541人、40歳代の535人です。負傷された方の年齢層は高齢者が最も多いのですが、働き盛りと言える30~40歳代の方が多いことも特徴的です。死者数に関して見ると、30歳代、40歳代の方は合わせて8人ですが、65歳以上の高齢者は47人となっており、全死者数の58.75%という高い構成率になります。
岩手県の交通事故 発生の背景
岩手県では全死者数の58.75%を65歳以上の高齢者が占めており、県の交通事故による死者数を増加させる大きな要因となっています。特に80歳以上の後期高齢者が犠牲となる死亡事故が多く、死者数は26人にまで上ります。近年、交通事故の発生件数を順調に減らしている岩手県ですが、このように高齢者が犠牲となる重大な事故が多いことで交通事故による死者数を大きく増加させてしまっています。
岩手県の高齢化率は全国平均以上です
岩手県の総人口は1985年の1,433,611人をピークに減少傾向となっており、2010年の国勢調査では1,330,530人でしたが、2016年4月の時点では1,279,814人まで減少していました。都道府県別では全国第32位となります。年齢別の人口分布データを見ると、65歳以上の高齢者の割合が全国平均より高く、内閣府が発表している都道府県別高齢化率データで岩手県の総人口における65歳以上の高齢者の割合をみると、28.7%(2013年)でした。国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)」で岩手県の将来予測を見ると、2040年の岩手県の高齢化率は39.7%まで上昇すると判断されていました。全死者数の58.75%を65歳以上の高齢者が占めている岩手県ですが、これから先さらに高齢化が進むことで、死者数が増加する大きなリスクを抱えています。
多発する夕暮れ時の死亡事故
岩手県で平成23年から27年の間に発生した死亡事故を時間帯別に集計すると、夕暮れ時の16時から19時の間の事故発生率が高く、なかでも歩行者の事故の多さが目立っています。また、歩行中死傷者を年齢別にみると65歳以上の高齢者が多く、岩手県の死亡事故の特徴を表しています。歩行中の事故に関しては、横断歩道以外の道路横断が事故に遭うリスクを高めるようで、面倒でも交通ルールを守り、ドライバーが目視しやすいところを注視して横断することが、事故に遭う危険性を下げることにつながります。
岩手県の交通事故の問題点
ここまで、岩手県の交通事故に関する現状を詳しく見て来ました。岩手県では交通事故による死者数が80人と多く、なかでも高齢者が犠牲となる死亡事故が目立っています。また、交通事故の件数は減少しているにも関わらず死者数は10年前よりも増えている状況にあります。続いては、岩手県の交通事故の問題点を見ていきます。
死亡事故の犠牲者には80歳以上の高齢者
岩手県では高齢者が犠牲となる死亡事故が多発していますが、詳しく見ていくとなかでも80歳以上の高齢者の割合が高く、全死者数80人中26人となっています。70歳代の方も14人と多数です。80歳以上の方が事故に遭う状況としては歩行中が最も多く、26人中19人です。この値を見ると、岩手県では高齢の方が歩行中に事故に遭うリスクが高く、県としてはそのことに特化した交通安全対策をとることが重要な課題となります。
歩行者の交通事故が増加しています
岩手県では交通事故の発生件数は減少していますが、歩行者が当事者となる事故に関しては増加しており、平成26年には310件で全事故に占める割合が11.4%だったところ、平成27年には340件、13.3%にまで増加しています。死者数に関しても29人から38人にぞ増加しており、全事故に占める割合は47.5%と半数近い値です。
岩手県の交通事故問題の背景
岩手県で発生する交通事故死者数の半数近くが歩行中の事故によるもので、前年より9人増加している状況です。岩手県は交通事故による死者数が増加に転じており、全国でもワースト19位に位置しています。続いては、交通事故問題の背景を調べて行きます。
歩行中に遭う事故の原因には交通ルール違反が多い
岩手県で発生する人身事故においては、死傷者の交通ルール違反がないものが大半ですが、残念ながら車両の直前直後横断、飛び出し、横断歩道外横断、信号無視などのルール違反が複数ありました。歩行者の事故においては高齢者が犠牲となる割合が非常に高いのですが、横断歩道外横断に関しては高齢者が多数見受けられます。加齢による身体機能の低下によって横断歩道まで歩くことに時間がかかるなど、つい目の前の道路を横断しがちですが、そのことによって重大な事故に遭うリスクが高くなり、自分自身の命を危険に晒すことになることを忘れてはいけません。
岩手県は歩行者の交通事故防止に尽力しています
岩手県では交通事故による死者数が全国的にみても多いことから、様々な交通安全対策を講じ、事故の発生リスクを低下させる努力をしています。歩行中の高齢者が事故に遭いやすいこともあり、ドライバーに対しては早めのライト点灯を推奨すると同時に、高齢者には反射材入りの衣服の着用をすすめるなど、加害者・被害者とならないよう指導に力を入れています。また、近年は歩きスマホなど新たな問題も発生しており、県警では交通ルールを守るよう啓蒙活動に努めています。
このように、岩手県では交通事故を減少させると同時に犠牲者の数を減らすことができるよう、県警が中心となって交通安全対策を推進しています。しかしながら、いつあなたが交通事故の加害者・被害者となるか予測することはできません。交通事故は予期せず起こってしまいます。もしあなたが思いがけず交通事故を起してしまったら、また、不幸にも交通事故に巻き込まれてしまったら、岩手県の交通事故の実態を理解し、加害者、被害者いずれにおいても最善の事故処理を行う地域密着型の弁護士のサポートが大切です。交通事故による様々な問題は一人で抱えこまず、信頼できる弁護士とともに解決しましょう。