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富山県の交通事故専門弁護士 サービス対応地域
このページでは、富山県の下記市町村での交通事故に対応する弁護士事務所を掲載しています。交通事故への実際の対応については、各弁護士事務所へご確認ください。
朝日町 | 小杉町 | 滑川市 |
井波町 | 下村 | 南砺市 |
井口村 | 庄川町 | 入善町 |
射水市 | 新湊市 | 氷見市 |
魚津市 | 城端町 | 福岡町 |
宇奈月町 | 平村 | 福野町 |
大沢野町 | 高岡市 | 福光町 |
大島町 | 立山町 | 婦中町 |
大山町 | 大門町 | 舟橋村 |
小矢部市 | 利賀村 | 細入村 |
上市町 | 砺波市 | 八尾町 |
上平村 | 富山市 | 山田村 |
黒部市 |
富山県で交通事故の弁護士をお探しの方へ
交通事故センターへの相談件数が中部地方で2番目に少ない富山県
中部弁護士会連合会(中部弁連)に属する富山県弁護士会では県民向けの無料法律相談に力を入れています。「弁護士白書2015年版」で交通事故センターに寄せられた相談件数の件数を調査すると、2013年度は年間150件でしたが、2014年度には169件まで増加しています。中部弁連に属する6つの弁護士会のデータを見ると、愛知県弁護士会1,809件、福井弁護士会838件、三重弁護士会620件、岐阜県弁護士会426件、金沢弁護士会88件となっ
ているため、富山県の実績は中部地方で2番目に少ない値となります。
富山県では無料法律相談が県民に普及
日弁連がまとめた「弁護士白書」によると、富山県弁護士会による有料の法律相談件数は2013年度には485件でしたが2014年度には464件へと減少しています。その一方で、無料法律相談の総数に関しては、1,722件から2,190件まで大幅に件数を増やしています。相談窓口ごとの実績をみると、弁護士費用の扶助制度がある日本司法支援センター(法テラス)に寄せられる相談の件数が急速に増しており、前年比は+400件近くとなっています。この傾向は、隣の石川県と同じもので、中部弁連に属する弁護士会のほとんどで有料相談が減り、無料法律相談の件数が増加しています。
富山県では無料法律相談の件数が増加していることもあり、弁護士へのニーズが高まっています。そこで、県内で活動する弁護士の数を「弁護士白書」から調べてみました。富山県の人口1万人当たりの弁護士数は1.03人(2014年時点)でした。中部地方のその他の県をみると、愛知県2.39人、福井県1.29人、石川県1.44人、岐阜県0.91人などとなっています。富山県は平均を下回っており、依然として弁護士不足の状況が続いていると言えます。
富山県弁護士会では交通事故に関する無料法律相談を実施
富山県弁護士会館で活動している日弁連交通事故相談センター富山県支部では、交通事故に関する無料法律相談を実施しています。相談できるのは、損害賠償責任の有無、過失の割合、損害賠償額の算定、損害賠償の請求方法など民事関係の内容であれば、被害者・加害者いずれの立場であっても相談が出来ます。ただし、刑事処分や行政処分に関する相談はできませんのでご注意ください。相談日時は毎週月曜日、木曜日の午後2時~4時30分となります。必ず予約が必要なので076-421-4811まで電話し、予約を入れてください。相談時間は30分です。また、一般法律相談と同様に有料となりますが、以下の法律相談センターも対応しています。
相談窓口 | 日時 | 予約先 |
---|---|---|
富山県弁護士会館 | 毎週火・水・金曜日 午後2時~4時30分 | 076-421-4811 |
高岡法律相談センター | 毎週火曜日 午後2時~4時 | 0766-22-0765 |
魚津法律相談センター | 毎週水曜日 午後1時30分~4時30分 | 076-421-4811 |
会員数(2015年3月31日現在)
弁護士 | 110人 |
弁護士法人会員 | 72法人 |
外国特別会員 | 0人 |
富山県の交通事故の加害者・被害者事情
富山県では交通事故による死者数が増加に転じています
富山県警察のホームページ上の「交通事故の現状」データを見ると、平成27年に県内では3,945件の交通事故(人身事故)が発生していました。前年は4,379件だったため減少傾向を維持していることになります。負傷者数を見ると、前年から約500人減少しています。死者数に関しては70人となっていますが、残念なことに前年より26人増えてしまっています。死者数70人に対して65歳以上の高齢者は52人と構成率が非常に高く、前年の24人から倍増してしまいました。高齢者事故の増加は全国的な傾向ですが、富山県においては特に顕著になっているようです。交通事故の発生件数、死者数の推移を見ると、以下の表のとおり交通事故の件数は着実に減少していますが、死者数に関しては増減を繰り返しており、平成27年の増加率を考えると、今後は徐々に増えていく可能性を感じさせます。
年度 | 発生件数 | 死者数 |
---|---|---|
平成18年 | 7,308 | 73 |
平成19年 | 6,996 | 63 |
平成20年 | 6,233 | 58 |
平成21年 | 5,852 | 59 |
平成22年 | 5,694 | 58 |
平成23年 | 5,163 | 50 |
平成24年 | 4,973 | 47 |
平成25年 | 4,649 | 53 |
平成26年 | 4,379 | 44 |
平成27年 | 3,945 | 70 |
富山県の交通事故による死者数を全国的にみると、平成27年度はワースト25位でした。同じ中部地方の愛知県がワースト1位であることは広く知られていますが、死者数の増減率だけで見ると、富山県は全国ワースト1位という不名誉な結果となっています。富山県民は前年比26人増という現状を厳しく捉え、高齢者を中心に交通事故死を防ぐための対策を強化しなければいけません。
人口10万人当たりの死者数は全国ワースト2位
富山県警察が発行している「交通事故白書 平成27年版」を見て行くと、交通事故初声件数、負傷者数は15年連続で減少していますが、死者数は平成18年以来の70人台となり、特に高齢死者の構成率が前年の54.5%から74.3%へと一気に上昇したことが目立ちます。全国平均が54.6%であるため、この構成率がいかに高いかがわかります。また、人口10万人当たりの死者数は6.54人にまで増加し、全国ワースト2位になってしまいました。さらに見ると、自動車1万台あたりの死者数も0.73人で全国ワースト2位、事故件数100件当たりの死者数に関しても全国平均の0.77人を大きく超える1.77人となっており、全国ワースト6位に位置しています。
富山県の交通事故 発生状況
富山県の平成27年度の交通事故発生件数は3,945件で、15年連続の減少となっていますが、死者数に関しては増加率が全国ワースト1位となるほど増えており、高齢者がそのうちの75%近くを占めるという状況です。過去に遡って調べると、交通事故による死者数は最も多かったのは高度成長期だった昭和47年の213人でした。その頃に比べれば事故の件数、死者数ともに大幅に減少していますが、前年比+26人という現状を見過ごすことはできません。続いては富山県の交通事故発生状況を詳しく見ていきます。
高齢者事故の実態
富山県警察がまとめた「交通事故白書 平成27年版」から富山県の高齢者事故の実態を詳しく見て行きます。平成27年に富山県で発生した交通事故(人身事故)3,945件のうち869件が65歳以上の高齢ドライバーによる事故でした。その構成率は22.4%となっています。死亡事故に関しては16件発生しており、死者数も16人です。年度ごとの推移を見ると、以下のとおり事故の件数は減少傾向にあるものの、構成率は上がっており、死者数に関しては前年比10人増となっています。
年度 | 発生件数 | 構成率(%) | 死者数(人) |
---|---|---|---|
平成18年 | 1,081 | 14.9 | 14 |
平成19年 | 1,101 | 15.8 | 8 |
平成20年 | 1,076 | 17.3 | 13 |
平成21年 | 1,078 | 18.5 | 9 |
平成22年 | 1,030 | 18.2 | 17 |
平成23年 | 846 | 16.5 | 12 |
平成24年 | 947 | 19.3 | 11 |
平成25年 | 954 | 20.8 | 9 |
平成26年 | 912 | 21.3 | 6 |
平成27年 | 869 | 22.4 | 16 |
歩行中の事故で25人もの方が亡くなっています
平成27年に富山県で発生した死亡事故を状態別・年齢層別にまとめたデータを見ると、死者数が最も多いのは「歩行中」の25人でした。次に多いのは自動車乗車中の20人です。また、年齢層別では65歳以上の高齢者が最も多く、全死者数70人中52人となっています。特に、75歳以上の高齢者の割合が高く、45人というデータが示されていました。さらに詳しく見て行くと、歩行中に事故に遭い亡くなられた方が25人いらっしゃいますが、そのうちの22人は高齢者で、75歳以上の方が19人という圧倒的な高い割合を示しています。これらのデータからわかることは、富山県では75歳以上の後期高齢者が歩行中に事故に遭い亡くなる事故が多く、深刻な問題となっています。
富山県の交通事故 発生の背景
富山県は交通事故死者数の増加率が全国ワースト1位という状況にあり、高齢者が死亡する事故が県内各所で多発しています。交通事故の発生件数を減少させているなか、このような状況となる背景には何があるのでしょうか。続いては、富山県で交通事故が発生する背景を調べて行きます。
富山県では高齢ドライバーが増加しています
富山県では総人口に占める65歳以上の高齢者の割合が年々上がっていますが、それにともない高齢ドライバーの人数も増加しています。平成3年の時点では、高齢者人口175,434人、高齢ドライバー(免許保有者)の数は35,097人でした。平成27年には高齢者人口は323,895人にまで増加し、同じく高齢ドライバーも191,723人という人数まで増えています。免許人口に占める割合は25.6%となるため、ドライバーの4人に1人が高齢者という環境になります。また、75歳以上の高齢ドライバーは29.3%と非常に高く、この値も年々上昇しています。
高齢化率は全国平均以上の富山県
内閣府が発表した「平成26年版高齢社会白書(概要版」によると、富山県の高齢化率は平成25年の時点で28.7%でした。全国平均は25.1%のため富山県は2.6%も上回っていることになります。また、将来的な展望としては平成52年には38.4%まで上昇すると予測されており、今後ますます高齢化が加速していくと考えられています。平成27年に交通事故で亡くなられた方70人のうち52人が65歳以上の高齢者でした。前年から死者数が増加しているのもこの年齢層です。死者数を大きく増加させてしまった富山県ですが、今後さらに高齢化が進むことを考えると、いかにして高齢者が事故に遭わないよう環境を整えるかが大きな課題です。
富山県の交通事故の問題点
ここまで、富山県における交通事故の実態を調べて来ました。富山県では高齢者事故が増加しており、死者数が大幅に増える要因となっています。続いては、そのほかの観点から富山県が抱える交通事故の問題点を探っていきます。
飲酒運転事故による死傷者数が増加
富山県の交通事故発生件数は減少傾向にありますが、飲酒運転による事故は発生件数、死者数、負傷者数ともに増加しています。件数としては、平成26年に24件だったものが平成27年には44件となっています。また、死者数は3人増え4人となり、負傷者数は27人増え56人となりました。飲酒運転事故の月別発生件数は9月が最も多く9件で、続いて6月の8件でした。曜日別では土曜日が最も多く44件中11件で、時間帯としては16時~が最多となっています。飲酒運転事故に関しては、取り締まりや罰則が強化されたため、全国的には減少傾向にありますが、富山県では交通事故の発生件数が減っているなか飲酒運転事故は増加しています。発生件数、死傷者数は全事故に占める割合としては高くありませんが、これからさらに増加して行かないよう取締りを強化する必要があります。
富山県で飲酒運転事故を起こした第1当事者の年齢別・飲酒運転動機別のデータを見ると、年齢層別では以外にも若者ではなく60歳以上が最も多く14件で、全体の31.8%を占めています。次いで16歳~24歳と40歳~49歳です。飲酒運転の動機としては、「事故を起こさないと思った」という甘い考えが最も多く、そのほかには「自宅まで近いから」「酔いを覚ましたつもり」というものが複数件ありますが、いずれにしても安易な考えで飲酒運転をしていることがうかがえます。
富山県の交通事故問題の背景
富山県では高齢者事故が多いことが最大の問題点ですが、飲酒運転による死傷者数が増えていることも看過できません。高齢者事故が増加している要因としては高齢ドライバーが増えたことなど環境的要素が大きいのですが、飲酒運転事故の増加に関してはどのような背景があるのでしょうか。
飲酒運転事故の3割以上が高齢者
富山県では飲酒運転事故が増加し、年齢層別では60歳以上のシニアドライバーによる事故が多いようです。富山県のドライバーの4人に1人は高齢者であるため、それに比例して飲酒運転事故を起こす高齢ドライバーの数が多くなると言えますが、一方で、若者の見本とならなければいけないシニア層が飲酒した状態で車を運転し、さらには事故を起こしているということは憂慮すべき事態です。また、飲酒運転をした動機としては、ほかに乗り物がない、車を置いていくのが不安、翌日の出勤に困るなど、自分勝手な理由が目立ちます。また、そのような理由によって起こした飲酒運転事故で犠牲者を出しているということは、悪質さを感じさせます。
このような状況を踏まえ、富山県警察ではホームページ上で運転代行業者を紹介するなど、飲酒運転の防止に尽力しています。富山県には富山市、滑川市、高岡市など多くの市町村に運転代行業者があり、基本料金は1.5kmまで1,500円等さほど高くありません。自宅から近いからという理由で飲酒運転をして交通事故を起こしてしまっては大変です。ほんの少しでもお酒を飲んだら車を置いて帰るか代行業者に依頼し、安全に帰宅することが自分自身を守ることにもなります。
富山県は交通事故に関する様々な課題を抱えています。交通事故を減らし、犠牲者を出さないためには官民が一体となって事故の防止に努めて行かなくてはいけません。しかしながら、もし不幸にも事故を起こしてしまったら、予期せず事故に巻き込まれてしまったら、富山県の交通事故事情を正しく理解し、加害者・被害者いずれにおいても最善の事故処理を行ってくれる地域密着型の弁護士のサポートが必要となってきます。残念ながら交通事故によって発生する様々な問題は安穏な日常生活を奪います。問題解決のためには豊富な実績があり信頼できる弁護士の力を借りましょう。