交通事故の被害者が知っておきたい「整形外科」と「整骨院」の通院方法

この記事のポイント

  1. 入通院に関するおもな賠償項目は「治療費」「入院費」「入通院慰謝料」
  2. 病院と整骨院への通院方法は重要。後遺障害の認定に影響を与えることも
  3. むちうち症や腰痛になったら、整形外科に通院する
  4. 整骨院に通いたい場合は、医師に通院の指示を受けておく
  5. 医師が通院を指示すれば、整骨院の施術費も通院慰謝料も賠償される
  6. 損害賠償請求の観点から、弁護士に通院のアドバイスを受けておく

「治療費・入院費」と「入通院慰謝料」の違い

「治療費・入院費」は原則として実費の全額が支払われる

交通事故でケガを負った場合、その「治療関係費」を加害者側に請求することができます。治療関係費とは、治療費や入院費、鍼灸・マッサージ費など。病院での治療費・入院費については、原則として実費の全額が支払われます。

「入通院慰謝料」は入通院による精神的・肉体的な苦痛に対する補償金

これ以外にも加害者側に請求できるのが「入通院慰謝料」です。これは治療費など実費に対する賠償金ではなく、入通院による精神的・肉体的な苦痛に対する補償金。その金額は入通院の期間や日数、ケガの程度などに応じて決まります。

定期的に通院すべき3つの理由

したがって、たとえ仕事が忙しくても、痛みをガマンして通院をおこたってはいけません。ケガが治りづらくなるだけでなく、本来請求できるはずの通院慰謝料が減ってしまいます。また、後遺障害の認定においても、病院への定期的かつ継続的な通院は重要なポイントです。

病院と整骨院への通院方法が損害賠償額を左右する

つまり、「病院と整骨院への通院方法」が慰謝料の算定や後遺障害の認定に影響を与えます。そして、これらは損害賠償額を大きく左右する要素です。

「整形外科」と「整骨院」の通い方

むちうち症や腰痛になったら、整形外科に通院

交通事故によるケガで多いのが、むちうち症(頸椎捻挫、頸部挫傷など)と腰痛(腰椎捻挫)です。これらの症状を感じたら、病院の整形外科に必ず通院してください。

整骨院は病院ではないので、診断書を作成できない

整骨院(接骨院)は病院ではないので、診断書や後遺障害診断書を作成できません。また、MRIなどの必要な検査も受けられません。すると、後遺障害の認定を受ける際などに不利になります。

整骨院に通いたい場合は、医師に通院の指示を受けておく

とはいえ、整骨院よりも整形外科の施設数は少ないもの。自宅から病院までの距離が遠く、ひんぱんに通いづらいケースもあると思います。そのような際は整形外科の医師に相談して、書面で「整骨院に通院すべき」という旨の指示を受けておきましょう。自己判断で整骨院に通っていると、一部の費用しか支払われない可能性があります。

通院慰謝料の金額は「整形外科」も「整骨院」も同じ

医師が治療の有効性を認めて通院を指示すれば、整骨院の施術費(必要かつ妥当な実費)も通院慰謝料も支払われます。通院慰謝料を決める要素の「実通院日数」についても、病院への通院と同じ扱い。つまり、整形外科に通院したときと同じ水準の通院慰謝料が支払われます。

鍼灸院やマッサージ店の場合、通院慰謝料が低くなることも

一方、国家資格をもつ鍼灸院やマッサージ店への通院は「実通院日数」の扱いが(自賠責保険の基準では)半分になります。つまり、入通院慰謝料の水準が低くなるのです。通院費の支払いについては、整骨院の場合と同じ。医師が治療の有効性を認めて通院を指示すれば、“必要かつ妥当な実費”が支払われます。

整体やカイロプラクティックは国家資格のない民間療法なので、そもそも通院費や通院慰謝料が認められない可能性があります。

適正な入通院慰謝料を請求するためには

慰謝料の金額を決める3つの基準

「入通院慰謝料」を算定する基準は以下の通り、3種類もあります。同じ条件でも使う基準によって慰謝料の金額が変わるので、注意してください。

入通院慰謝料の算定基準
①自賠責保険基準 自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は法律にもとづく強制加入保険です。国が決めた必要最低限の補償のため、3つの基準のうちでもっとも低い金額になります。
②任意保険基準 それぞれの任意保険会社が独自に定めた基準です。内容は保険会社ごとに異なりますが、自賠責保険の基準よりも少し高い程度。加害者が任意保険(いわゆる自動車保険)に加入していると、原則としてこの基準による慰謝料が提示されます。
③裁判基準(弁護士基準) 過去の判例で認められた金額にもとづき、弁護士が任意保険会社と交渉するときに使用する基準です。いちばん金額が高く、法的に適正な基準です。裁判になれば、この基準をもとにした慰謝料が支払われます。

むやみに通院日数を増やしても、慰謝料が増えるとは限らない

いずれの基準も入通院の期間や日数、ケガの程度などによって慰謝料の金額が決まります。しかし、むやみに通院日数を増やしても通院慰謝料が増えるとは限りません。保険会社や裁判所などに“必要な通院”と認められなければ、通院日数にカウントされず、治療費も自己負担となります。

医師だけでなく、早期に弁護士のアドバイスを受けるべき

特に整骨院に関しては必要な通院日数や通院頻度がチェックされるので、医師だけでなく弁護士のアドバイスを受けておいたほうがいいでしょう。保険会社から示談金(損害賠償金)が提示された後に、通院方法を改めることはできません。

交通事故に巻き込まれてしまい、弁護士をお探しの方へ

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