交通事故の治療費

交通事故に遭い病院へ通院・入院した場合の治療費について

保険会社から「治療の打ち切り」を求められた!その理由と3つの対処法

この記事のポイント

  • 法的な順番は被害者が治療費を立て替えて、後で加害者側に請求する
  • 実務上は加害者側の保険会社が病院に治療費を直接支払うケースが多い
  • 保険会社は治療費の支払いをおさえるために「治療の打ち切り」を求めることがある
  • 治療の打ち切りを求められても、治療を終えるべきとは限らない
  • 有力な対処法は「①保険会社との交渉を弁護士に依頼」「②自費通院を続けて、後で治療費を請求」「③治療を終了して、後遺障害の認定を申請」

事故の治療費を支払うのは誰なのか

法的には被害者が支払った後、加害者側に実費を請求する

交通事故でケガを負った場合、その治療関係費(治療費・入院費など)を加害者側に請求できます。法律上のタイミングは治療終了後、または症状固定の後。つまり、事故による損害賠償金(示談金)のひとつとして、ケガの治療費が支払われるわけです。

被害者による立て替え払いは経済的な負担を強いてしまう

でも、これでは治療が終わるまで被害者が治療費や入院費を立て替え続けなければいけません。すると家族の生活が苦しくなったり、治療費が支払えなくなったりする可能性もあるでしょう。

実務上は加害者側の保険会社が先に治療費を支払う(内払い)

そこで行われているのが、保険会社による「内払い」です。これは全体の損害賠償金が確定する前に、加害者側の保険会社が病院に治療費を直接支払う仕組み。法律に定められた制度ではなく、任意保険会社の内規にもとづいたサービスです。

保険会社が「治療の打ち切り」を通告してくる理由

むちうち症の場合、2~5ヵ月で治療終了を求められやすい

保険会社が治療費の内払いを続けてくれれば、特に問題は生じません。しかし、事故から数ヵ月経つと、一方的に保険会社が「治療の打ち切り」を通告してくることがあります。特にむちうち症の場合は、2~6ヵ月ほどで治療終了を求められるケースが多いでしょう。

保険会社は「治療費の支払いをおさえたい」と考えている

その建前上の理由は「そろそろ症状固定の時期(治療を続けても大幅な改善が見こめない)」と保険会社が判断したから。その判断が医学的に正しければ、治療の打ち切りもやむをえません。でも本当の理由は「治療費の支払いをおさえたい」からです。

治療費が120万円を超えそうになると、支払いが打ち切られる?

たとえば、後遺障害が残らないケガの場合、自賠責保険から支払われる保険金は最大120万円。この金額を超える賠償金は任意保険会社が支払わなければいけません。したがって治療費だけで120万円を超えそうになると、治療の打ち切りを求められるケースがあるのです。つまり、必ずしも医学的な治療の必要性を判断しているわけではありません。

治療終了を判断するのは保険会社ではなく主治医

なぜ痛みやしびれが続いているのに、治療を終えなければいけないのか?不満を感じながらも、しぶしぶ治療を終える被害者もいると思います。でも治療終了(症状固定の時期)を判断するのは医師であって、保険会社ではありません。主治医が必要性を認めていれば、治療を続けることができます。

治療の打ち切り要請への3つの対処法

治療の打ち切りではなく、“治療費の支払い”打ち切り

問題は治療費の内払いが続くかどうか。保険会社からの「治療の打ち切り」要請とは「そろそろ治療費の支払いを打ち切りますよ」という事前通告です。内払いは法律に定められた制度ではないので、治療費の支払いを強制する方法は存在しません。そこで有力な対処法を3つ紹介します。

1) 保険会社との交渉を弁護士に依頼する

主治医が治療継続の必要性を認めていれば、損害賠償の観点からも“必要な治療”と認められやすくなります。つまり、治療期間中の先払いにしろ、治療終了後の後払いにしろ、結局は加害者側の保険会社が治療費を支払うわけです。

治療費の支払い期間が1~2ヵ月ほど延長されるケースも

そのため、医師の見解をもとに弁護士が保険会社と交渉すれば、治療費の支払い期間が1~2ヵ月ほど延長される場合があります。内払いが続くかどうかはケースバイケースなので、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

2) 自費通院を続けて、後で治療費を請求する

医師が治療継続の必要性を認めていても、治療費の支払いが打ち切られることもあります。とはいえ“必要な治療”ならば、損害賠償時に治療費が支払われる可能性は高いもの。したがって、「健康保険に切り替えて自費通院を続ける」のも有力な選択肢です。

6ヵ月ほど治療を続ければ、後遺障害認定の土俵に上がる

後遺障害の認定において「治療期間」は判断材料のひとつです。むちうち症の場合、その目安は6ヵ月。これよりも治療期間が短いと後遺障害に認定される可能性が低くなるので、自費通院を検討しましょう。ただし、治療を6ヵ月以上続けたからといって、必ず後遺障害に認定されるわけではありません。

3) 治療を終了して、後遺障害の認定を申請する

自費通院を続けた場合、損害賠償時に治療費が支払われないリスクがあります。たとえば、自覚症状だけのむちうち症は3ヵ月程度の治療費しか認められないことも。特に通院頻度が少ないと「症状が軽い」と考えられるため、治療費も認められづらくなります。

「治療期間」「通院頻度」「ケガの程度」といった要素を総合的に判断

前述したように、後遺障害に認定される治療期間の目安は約6ヵ月です。通院頻度やケガの程度などによりますが、すでに6ヵ月近く治療を続けている場合は、治療を終えて後遺障害の等級認定を申請したほうがいいでしょう。「定期的に通院を続けたのに症状が残っている」ということは、後遺障害の可能性があります。

治療を終える時期は医師と弁護士に相談

ここまで3つの対処法を紹介してきましたが、どの方法がいいかは個別の事情によって異なります。たとえ痛みやしびれが残っていても、治療を続けるべきとは限りません。治療の継続、および症状固定のタイミングは損害賠償全体に関わる重要な判断なので、医師だけでなく弁護士にも相談することをおすすめします。

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